マウリシオ・デ・ソウザ(MAURICIO DE SOUSA)さん(82)
自身のおてんば娘をモデルにした漫画「モニカと仲間たち」を発表して半世紀。ブラジルの国民的漫画家が先月、約1300人のブラジル人が住む滋賀県湖南市を訪れた。言葉の壁に苦しむ日系人の子が多いと知り、「毎日登校して日本語を学んでね。ポルトガル語と日本語ができれば輝かしい未来のチャンスを手にできるよ」と呼びかけた。

きっかけは、外国籍の子を親身になって指導する同市立日枝(ひえ)中の青木義道教諭(38)を紹介した毎日新聞の英訳記事を目にしたこと。子供たちを励まそうと、自著約270冊やモニカの絵入りのスタンプを同市の小中学校などにプレゼント。モニカを読んでポルトガル語を学ぶ子もおり、みんなを大喜びさせた。青木教諭らの熱烈なラブコールに応え、私的な日本旅行の途中に足を延ばした。
40年ほど前に仕事で初めて来日し、今回が8回目という親日家。日系人の妻アリセさん(68)との結婚で「2カ国の料理を味わえる」と笑う。愛妻が手作りするきんぴらゴボウが好物だ。
「一人の子供は一つの希望」と語る。湖南市での「感謝の集い」では、その場で絵を描いて見せたり、サンバのリズムを即興の和太鼓で刻んだり。子供たちの笑顔を見て、新作のアイデアが浮かんだ。「モニカたちに滋賀を訪ねさせたら面白いね」。地球の反対側からエールを送る。<文・大澤重人>